今回は、株式会社キッズホーム欒(らん)が運営する認可保育園「Nest本八幡保育園」です。
Nest本八幡保育園は、千葉県市川市にある認可保育園でありながら、医療的ケア児を受け入れる数少ない保育園の一つ*です。
内藤園長は、2021年4月の開園時から園長としてNest本八幡保育園をつくってきました。内藤園長は、保育士から看護師に転身し、保育業界に戻ってきたという異色のキャリアを持つ方です。
市川市は特別支援学校がないなど、障がいのある子どもを育てる家庭にとっては選択肢が多くない環境でもあります。
そのような環境の中で、医療的ケア児を受け入れる保育園づくりにかける思いや取り組みなどをお伺いしてきました。
取材記事の最後には、保育士求人のご案内もあるので、ぜひ最後までお読みください!
【Nest本八幡保育園の概要】
株式会社キッズホーム欒(らん)が運営する認可保育園(定員70名)です。現在、2名の医療的ケア児を受け入れています。
*市川市内にある202の保育施設のうち、医療的ケア児の受入実績があるのは5施設。
市川市の公式資料よりこのゆび保育にて算出
内藤園長自身も看護師ですが、常勤職員として看護師も在籍しており、保育士と協同しながら、医療的ケアが必要な子どもの生活を支えています。
このインタビューって?
保育士が安心して転職できることを目指す”このゆび保育”が、素敵な保育園におうかがいし、経営者や園長先生にじっくりインタビューします。
取材担当は、このゆび保育の"つね"です。年間約100名の保育士の転職をサポートしています。放課後等デイサービス・児童発達支援事業所の施設長も務めています。
Nest本八幡保育園って、どんな保育園?
このゆび保育/つね
Nest本八幡保育園/内藤園長
そうなのです。医療的ケア児を受け入れるためには、保育の物理的・人的環境をしっかり整備する必要があって、決して簡単なことでないです。
このゆび保育/つね
Nest本八幡保育園/内藤園長
現在(23年7月時点)は、常勤の看護師1名が在籍しています。医療的ケアが必要なお子さん2名に対して、常勤看護師1名の配置が必要です。
実は、医療的ケアが必要なお子さんの入園希望がすでに複数ある状況です。なので、更に看護師を増やして、受け入れられる児童の人数を増やしていきたいと考えています。
このゆび保育/つね
Nest本八幡保育園/内藤園長
すごく大事な点だと思います。更に言うと、看護師だけではなく、医療的ケアが必要なお子さんを担当する保育士も、悩みを抱えやすいと思うので、看護師・保育士いずれにもしっかり配慮が必要だと考えています。
当園で言うと、私自身が看護師資格を持っています。新卒で保育士になったのですが、その後に看護師資格をとって、病院勤務もしています。また、児童発達支援事業所を手掛ける法人内の保育所の経験もあるので「保育・看護・療育」それぞれで働く人の気持ちがわかるので、橋渡し役になれるのではと思っています。
実際に、医療的ケアが必要なお子さんの個別支援計画の策定や、現場での支援などには、私自身もしっかり関わっています。
加えて、特に大事なことは、やはり採用だと考えています。
このゆび保育/つね
園長先生自身が、多様な実務経験を重ねてきたことは、職員の皆さんにとっては、きっと安心材料ですね。職員が困ったときに、園長先生が、悩みに共感してくれることは、とても大きいと思います。
採用では、どのような取り組みをされていますか?
Nest本八幡保育園/内藤園長
採用の際には、Nest本八幡保育園として、今後も医療的ケアが必要なお子さんの保育をしていくことを、特にしっかりと伝えています。いわゆるビジョンでしょうか。
保育士も看護師も、そもそも大変な仕事だと思います。加えて、当園では、医療的ケアが必要なお子さんと、必要でないお子さんが一緒に生活できるように、様々な配慮や工夫が必要だと思います。
なので、しっかりとビジョンに共感してくれて、その実現に向けて行動することを楽しめる方と、一緒に働きたいと考えています。
医療的ケア児はどんな風に過ごしてる?
このゆび保育/つね
Nest本八幡保育園/内藤園長
同じ年齢のクラスに入り、一緒に生活しています。考え方によっては、分離して生活をさせた方がよいという意見があることもわかります。ただ、分離させてしまうと、そもそも保育園に通ってきている意味がなくなってしまうと思います。
医療的ケアが必要なお子さんにとって、保育園での生活は、一生で唯一の経験ができる環境でもあると思います。
このゆび保育/つね
Nest本八幡保育園/内藤園長
障がいがあるお子さんは、小学校になると特別支援学校(旧:養護学校)に進学することが多いです。特別支援学校は、障がいのある子に対して丁寧な支援を受けられる大切な場所ですが、いわゆる健常なお子さんと関わる機会は大きく減ります。
そのため、保護者の方々の中には「保育園がみんなと一緒に生活できる最後のところかもしれないから、通わせたいんです」という考えを持っていることも多いです。
このゆび保育/つね
なるほど。確かに日本では、障がいのある人が分離され、支援を受ける仕組みになっていますね。
そういえば、先ほど、医療的ケアが必要なお子さんと、クラスの子が一緒に散歩に出かけていましたね!周りの子たちも、その子に話しかけたりしていて、一緒に生活している様子が伝わってきました!!
保育士は、医療的ケア児にどう関わる?
このゆび保育/つね
医療的ケアが必要なお子さんに対して、保育士はどのように関わっていくのでしょうか?
Nest本八幡保育園/内藤園長
医療行為については、もちろん看護師が担当します。それ以外については、いわゆる健常なお子さんと同じように関わっています。活動によっては、同じように参加が難しいこともあるのですが、そのときには必要な配慮を考えて関わるようにしています。また、たん吸引研修などを受けることで、医療的ケアを行うことが可能になります。
その他でいうと、個別支援計画の作成にも関わることもあります。看護師がつくる計画と、保育士がつくる計画は、視点の違いがあって、とても興味深いですね!
そういった職種による視点の違いを楽しめる保育士さん、看護師さんであると、当園での仕事はとてもやりがいがあると思います。
これからどんな保育園にしていきたいですか?
このゆび保育/つね
Nest本八幡保育園/内藤園長
今後も、医療的ケアが必要なお子さんを受け入れていきたいという気持ちが一番です。加えて、進学先である小学校や特別支援学校との連携も深めていきたいと考えています。そのためにも、同じ思いをもつ看護師や保育士の方たちと一緒に、より良い保育園づくりをしっかりしていきたいと思います。
このゆび保育/つね
Nest本八幡保育園では、このような思いに共感して、一緒に働きたいという保育士の方を募集しています!
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