転職を考えたことはありますか?まさに今、考えているところですか?
チャイルドマインダーと保育士の違い
チャイルドマインダーと保育士の大きな違いは「保育をする子どもの人数」です。チャイルドマインダーは、1人のチャイルドマインダーで4名までの子どもに保育を提供することができます。チャイルドマインダー1人あたりの保育可能人数は下記の通りです。
0歳児:2人まで
1歳児:3人まで
〜4歳児:4人まで
保育士の配置基準と比べると、ぐっと少ない人数の子どもたちに保育を行うことが分かります。転職を希望する保育士の多くは「落ち着いて、一人ひとりの子どもと関わりたい」との希望が多く、本当に一人ひとりと密接に関わっていくならばチャイルドマインダーという選択肢も検討の余地がありそうですね。
また、資格の種類も異なっています。チャイルドマインダーは民間資格であり、保育士は国家資格です。
そうすると「やっぱり国家資格の保育士がすごいんじゃない?」と思う方もいるかもしれませんが、チャイルドマインダーに限ってはそうとは言えません。なぜなら、イギリスではチャイルドマインダーは国家資格になっており、日本におけるチャイルドマインダーの資格は、本家イギリスを参考につくられているからです。
なので、まだどちらの資格も持っていない方は、どんな風に子どもたちと関わっていきたいのか、またどのような働き方をしたいのかを考えてから、資格取得を目指すことがいいと思います。
チャイルドマインダーとしての働き方
チャイルドマインダーとして働く場合、主には「ご家庭に訪問して保育」「自宅で開業して保育」があります。また、認可保育園などの施設で働けるケースもあるようです。
「ご家庭に訪問して保育」
訪問型保育と呼ばれる働き方ですが、もっとも手軽に始められる方法です。ベビーシッターに近い働き方ですが、チャイルドマインダーは「特定の」子どもを保育することが特徴なので、いくつかのご家庭と直接契約し、長期的に関わっていきます。
保育をするのは、ご家庭内であることがほとんどなので、保育ルームや設備等の用意は必要ないことが、手軽に始められる一つの理由です。ただし、手軽に始められますが、各ご家庭の中に入って、とても密接に関わっていくので「ご家庭との信頼関係づくり」はとても大切です。ご家庭の教育方針や、大事にしている価値観などは必ずヒアリングすることが必要ですし、保育のあとの報告は丁寧に具体的にお伝えするなど、保護者の気持ちにたったコミュニケーションを心がけることが重要と思われます。
「自宅で開業して保育」
家で保育するイメージってあまりないかもしれませんが、チャイルドマインダーとして働く場合には、珍しくない働き方です。
自宅の一室を保育ルームにすることで、チャイルドマインダーとして働くことができます。形態としては個人事業主であるため、税務署にチャイルドマインダーとして開業届を提出することが必要です。(※届け出は、とても簡単で費用は一切掛かりません)
もし一人暮らしであれば、2LDKの部屋を借りて、うち1部屋を保育ルームにするといいかもしれません。ただし、保育園のように厳密な施設基準があるわけではないので、安全・衛生対策は万全に行うことが重要です。また、万が一の場合に備えて損害賠償保険や障害保険の加入も必要です。チャイルドマインダーとして働く方のための保険も用意されているようです。
なお、施設で勤務する場合は、チャイルドマインダーの資格のみだと、保育補助という形での働き方になります。なので担任を持たずに、同僚の保育士のサポート役を行います。保育園で担任を持つには、保育士資格が必要であるためです。
チャイルドマインダーの収入
それぞれの働き方のパターンでシュミレーションしてみました。
「ご家庭に訪問して保育」月収約21万
【条件:時給1200円・平日毎日・子ども1名・1日9時間】
この後記載する自宅で開業パターンと違い、同時に複数児童や、複数家庭を担当することが難しいため、収入にはある程度限度があります。似たような働き方であるベビーシッターも併用しながら働くことで、より高収入を目指せるかもしれません。
「自宅で開業して保育」月収約43万
【条件:時給1200円・平日毎日・子ども2名・1日9時間】
このパターンは、訪問型と比べて月収の上限が高いです。このシュミレーションは子ども2名ですが、もし3歳児以降4名に保育できれば、月収86万も可能性としてはあります。
しかし、冷静に考える必要があり「子ども一人に月20万掛ける家庭がどれくらいあるか?」ということです。認可保育所であれば、3歳児以降はゼロ円であるため、どのような保護者が、どのような場面でチャイルドマインダーを利用したいかを、しっかり考える必要があります。
現実的には、保育所の利用が難しい休日・祝日などの1日のみの利用や、夜間保育など限られた場面での利用が予想されます。裏を返せば、保護者のニーズや、自宅周辺の保育園事情をしっかり捉えれば、安定した収入を目指すことができそうです。
「施設に勤務しての保育」月収約17万
【条件:時給1,100円・平日毎日・1日8時間】
このパターンは、保育補助として保育園に勤務する場合を想定しています。時給は1,050〜1,200円の間になる場合が多いです。月収のみをみると、訪問型保育・開業と見劣りしますが、施設に勤務する場合の一番のメリットは「収入が安定している」ということです。
訪問型や開業のパターンは、契約するご家庭がみつからなければ収入はゼロですし、もし日本経済の景気が悪くなった場合は、比較的に高価なチャイルドマインダーを利用する家庭は減ってしまうことが予想されます。一方で、認可保育園等は、国から一定支給される運営委託費というもので運営されているため、定員割れしない限りは安定しています。
チャイルドマインダーの資格を取得するには?
チャイルドマインダーの資格を取得するには、チャイルドマインダー養成講座を通学もしくは通信講座を受け、試験に合格することが条件です。また実技講習などもあります。
合格率は70%以上と高水準であり、計画的に勉強をすることで十分に取得可能な資格であるといえます。取得費用は、10万〜40万と幅があります。
受講する養成講座は、イギリス政府や厚生労働省が公認している比較的高額なものから、最速で安価に資格取得できるものまで様々です。次ページに一覧を載せていますので、興味のある方は見てみて下さい。
チャイルドマインダーは、どんな人にオススメ?
チャイルドマインダーの本家であるイギリスでは、チャイルドマインダーが国家資格となっており、保育を求める過半数の家庭がチャイルドマインダーを利用しています。なので、子どもと関わる仕事がしたい人は自然とチャイルドマインダーの資格を取得します。
一方で、日本では集団保育を行う保育所がほとんどであり、保育所に通えない子どもである待機児童は認可外保育所やベビーシッター等が補っており、チャイルドマインダーも待機児童を保育することが重要な役割であると言えます。
具体的にはこのような気持ちをお持ちの方にオススメではないでしょうか?
・既に保育士資格を持っているが、個別保育を体系的に学びたい
・保育士資格を取る前に、まずはチャイルドマインダーから始めたい
・ベビーシッターとして働いているが、資格を持っていないので取りたい
・将来的に、保育関連で独立したいので、基本的な資格として持っておきたい
チャイルドマインダーとして働く上で大事なこと
チャイルドマインダーと保育士はいずれも、大切な子どもたちを保育するための資格であり、基本的な考え方などは十分に共通するところも多いと思います。ただし、どちらで働く場合も気をつけたいことがあります。
保護者の多くは「資格を持っているから預けたい」ではなく、「あなたが信頼できるから預けたい」と考えています。なので、基本的な条件としていずれかの資格を持っておくことは必要ですが、プロとして働いていくには「目の前の子どものために何ができるか?」「保護者が何を求めているか?」などを常に考えておくことは大切です。
チャイルドマインダー資格取得のための講座一覧
①ヒューマンアカデミー
特徴:イギリス政府が認めた認証機関が認定済みの講座
支援:開業・就職支援あり。開業時の保険を割引価格で加入できる。
費用:390,260円〜
②チャイルドマインダージャパン
特徴:最短で安価に資格取得ができ、NPO法人新保育学会が認定の講座。
支援:SNS等での最新情報の提供
費用:129,600円〜
https://www.childminder.jp/
③NCMA, Japan
特徴:イギリス政府と厚生労働省に認可されている講座
支援:開業・就職支援あり。開業時の保険を割引価格で加入できる。
費用:178,200円〜
チャイルドマインダーに関する団体や、ガイドライン
NPO法人チャイルドマインダー協会
http://www.kateihoiku.org/outline/
NPO法人家庭的保育全国連絡協議会
http://www.familyhoiku.org/organization/
家庭的保育事業ガイドライン(厚生労働省)
最後に、少しだけ宣伝をお読み下さい
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
このゆび保育では、保育士に特化した転職サポートを行っています。
転職が多い保育業界では、きっと多くの保育士の方が「今度の保育園こそは、落ち着いて保育できますように・・・」と願っていると思います。
しかし、保育士の転職は、独特の事情(スピード勝負・タイミング命・最後は賭け!)であるため、実は転職の難易度が極めて髙い職業でもあります。
そのため保育に完全特化し、転職活動をする保育士の方が「安心して、転職が楽しみに感じられるサポート」を行っています。
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