ブラック保育園体験コラム(群馬県・純さん)

2023年2月24日

今回は、【群馬県・認可保育園】のブラック保育園での経験を純さんにインタビューしました。

【今回のブラック保育園体験者のプロフィール】
純さん
在籍期間:2016〜2016年
都道府県:群馬県
法人形態:社会福祉法人
施設形態:認可保育園
園児定員:70名以下
職員人数:20名以下

ブラック保育園体験コラムとは?
保育士が安心して転職できることを目指す”このゆび保育”が、独自インタビューをもとに作成したコラムです。

いまもなお過酷な環境で働いている保育者の方が、少しでも現状を変えるきっかけになればと思い、発信しています。

このゆび保育では、当該園の法人名・園名を把握しています。求人紹介の際は、該当する法人・保育園の求人は一切紹介致しません。

とにかく園長が怖い、ただそれだけです


このゆび保育/おかか

純さんが経験されたブラック保育園の一番の問題点は、どんなことだったのでしょうか?


純さん

園長が全てといって過言ではないです。
理事長の下に園長がいるという組織だったので、保育園に関する全てのトップが園長という構図です。保育園の他にお寺を運営している法人で、園長は住職と兼務だったのです。毎日いるわけじゃないので保育園運営は主任保育士が取り仕切りますが、とにかく園長が怖い、園長には何も言えない、それだけです。


このゆび保育/おかか

法令違反もあったと伺いました。具体的にはどんなことがあったのでしょうか?


純さん

まず雇用契約書がありませんでした。みなし残業が10時間分ついた給与が支払われていましたが、残業が多くて10時間ではとてもおさまりません。日曜日にお寺の手伝いに駆り出されることもしょっちゅうありました。それでも残業代や休日出勤代は一切支払われなかったです。


このゆび保育/おかか

法令違反のオンパレード

雇用契約書がない、残業代つかない、お寺の手伝い。いろいろと衝撃ですね。


純さん

園長が帰るまで常勤職員はいつまでも帰れない、という暗黙のルールもありました。


このゆび保育/おかか

それは最長で何時くらいまで?


純さん

22時とかもザラにありましたね〜。今日は歯医者がありますとか、病院を予約していますとか言えば、なんとか帰れましたが。「お先に失礼します」がとても言えない空気でした。


このゆび保育/おかか

やるべき仕事がなくても帰れないのでしょうか?


純さん

保育園の仕事があれば、それらを進めながら園長の仕事終わりを待っていました。お寺の書き物を手伝うこともありましたし、やることは特にないけど帰れない、ということもありましたね。
あとこれは自分だけだと思うのですが給与を一万円返せと言われて、毎月給与が振り込まれたあとに現金を園長に返していました。


このゆび保育/おかか

えぇーそれはなぜでしょう?


純さん

お前は仕事ができないから、という話でした。その一万円は園長のお小遣いになったのではないかと。

園長がとにかく怖い


このゆび保育/おかか

法令違反のオンパレードですね。それは紛れもなくブラック保育園です。園長のやりたい放題じゃないですか。純さん含めて、職員の方々はどんな気持ちで働いていたのでしょう?


純さん

園長に怒られないように、それしかないですね。めちゃくちゃ怒る人だったので、呼び出されると数時間叱られ続けることもありました。怒鳴られたり胸ぐらを掴まれたり、同じ話が繰り返されたり過去のことを蒸し返されたりして、午前9時から始まって12時まで続くことも。


このゆび保育/おかか

怒られる内容はどんなことだったのでしょう?


純さん

いろいろありますけど、仕事の話じゃないことも多かったです。雑談の受け答えが悪いとか、そんなことも。とにかく怖かったですね。
園長が来るときは決まって30分前に電話があるんですね。そうすると主任保育士と保育士一人が駐車場に待機して、停車の際は「オーライ!オーライ!」と補助をします。園長が車から降りたら荷物を受け取って、真っ先に保育園のドアを開ける。中に入ったら保育士がほぼ全員廊下に並んで、今日もよろしくお願いします!と挨拶をする慣習もありました。


このゆび保育/おかか

保育士がほぼ全員出てお出迎えとは、その間保育室の子どもたちはどうなっているのですか?


純さん

保育士を一人くらい残して、っていう感じでしたね。おかしいと分かっているけど、どうにもできない感じで。


このゆび保育/おかか

嘘みたいなホントの話を聞いているようで、純さんの実体験だとわかっていてもまだ信じられない自分がいます(笑)保育の内容についても、問題だな〜と感じたところがあったら聞かせてください。

6月に行われるハロウィン製作、園児に対する暴力も


純さん

運動会などの行事をすごく頑張る保育園でもありました。秋になるととにかく練習や準備で忙しくなります。ハロウィンは10月の行事ですが、かぼちゃの絵を6月くらいに描いて、秋の製作活動としてしまっていました。


このゆび保育/おかか

6月にかぼちゃの絵を描くって、とても季節外れですね。
運動会の準備が忙しいから、製作活動を作り置きするということでしょうか?そうだとすると、それは誰の判断で行われるのでしょう?


純さん

担任の保育士による判断です。そうでもしないと回らなかったのだと思います。4月から10月の製作活動を先取りで行うため、当たり前ですがそれらの作品を見ても、子どもの成長具合も何もないんです。


このゆび保育/おかか

ちなみに先ほど「とにかく怖かった」とあった園長について。子どもたちへの接し方には、問題なかったですか?


純さん

園児には「園長先生」と呼ばせたかったようです。なので子どもが「園長〜」と呼ぶと子どもを投げたり、足を引っ掛けたり、大人げなく攻撃していました。
担任保育士ももれなく怒られるので、子どもたちにも「粗相がないように」と指導していましたね。


このゆび保育/おかか

子どもたちが「園長」と無邪気に呼ぶことは普通のことだと思いますが、それも許されない雰囲気だとすると、とてものびのびとは過ごせなさそうです。
なかなかなブラック保育園を体験された純さんですが、すぐに辞められてよかったです。転職活動は順調だったのでしょうか?

ブラック保育園はさっさと辞めましょう


純さん

地方での転職活動は正直難しいところもありました。田舎だと保育園が通勤圏内にそんなになくて選べなかったり、狭い世界ゆえ転職先に関する噂が出てしまったりして。転居するにも一人暮らしするにも費用がかさみますが、全て自腹を切ることになったり、気軽に動くことが難しいなぁと感じます。
自分は都市部に転居して転職をしましたが、可能であればそのような方法もおすすめです。都市部に行けば選択肢が増えますし、給与のベースも高いです。借り上げ社宅制度や自治体独自の手当が充実していたりもします。


このゆび保育/おかか

ブラック保育園にいる保育士に向けて、伝えたいことってありますか?


純さん

明らかにおかしいと思ったらさっさと辞めましょう、ということですね。
保育園も見渡せば数あるので、当たるまで動いてみて、納得いく場所を見つけられたら内定を持って辞めましょうと伝えたいです。自分は転職活動をする前にブラック保育園に耐えられず辞めてしまったので、内定をもらってから辞めたらよかったな〜とは思います。
それと自分の理想通りの保育園って、もしかしたらないのかもしれないとも思っています。保育園の規模、保育者の人数、保育の内容、仕事量、行事、園庭の有無、給与条件、年間休日数などなど。譲れない条件はどこか、譲れる条件はどこかを考えてみると、より自分に合う職場を見つけられると思います。


このゆび保育/おかか

なるほど。譲れない条件と、譲れる条件を出してみるって、すごく大事だと思いました。ありがとうございます!

最後に、少しだけ宣伝をお読み下さい

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

このゆび保育では、保育士に特化した転職サポートを行っています。
転職が多い保育業界では、きっと多くの保育士の方が「今度の保育園こそは、落ち着いて保育できますように・・・」と願っていると思います。

しかし、保育士の転職は、独特の事情(スピード勝負・タイミング命・最後は賭け!)であるため、実は転職の難易度が極めて髙い職業でもあります。

そのため保育に完全特化し、転職活動をする保育士の方が「安心して、転職が楽しみに感じられるサポート」を行っています。

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