ブラック保育園体験コラム(神奈川県・ゆかさん)

今回は、【神奈川県・認可認定保育園】のブラック保育園での経験をゆかさんにインタビューしました。

【今回のブラック保育園体験者のプロフィール】
ゆかさん
在籍期間:2016〜2017年
都道府県:神奈川県
市区町村:川崎市
法人形態:株式会社・その他
施設形態:認可認定保育園
園児定員:20名以下
職員人数:10名以下

ブラック保育園体験コラムとは?
保育士が安心して転職できることを目指す”このゆび保育”が、独自インタビューをもとに作成したコラムです。

いまもなお過酷な環境で働いている保育者の方が、少しでも現状を変えるきっかけになればと思い、発信しています。

このゆび保育では、当該園の法人名・園名を把握しています。求人紹介の際は、該当する法人・保育園の求人は一切紹介致しません。

ギリギリの人数・園長による不適切な保育


このゆび保育/おかか

ゆかさんが「この保育園の、ここが一番ブラックだった!」と最も印象に残っているのは、どのようなことでしょうか?


ゆかさん

一番はやはり、子どもへの不適切な保育、でしょうか。上手く食べられない園児に対して給食をどんどん詰め込む、泣いても嗚咽しても構わない。挙げ句の果てには物置に閉じ込める。なんとそれを園長がやっている…という、信じられない光景がありました。
法律的にアウトなのではないか、というギリギリの人数で保育をしていたので、外に行くことも許されなかったですね。安全確保のためという理由で、実際には散歩にも公園にも半年以上行っていませんでした。それにも関わらず、園長がまとめて書く連絡帳には「〇〇付近をお散歩しました」「〇〇公園の遊具で遊びました」なんて書いている。保護者にも虚偽の報告をしていたことになります。


このゆび保育/おかか

保育に明らかな問題がある、紛れもなくブラック保育園ですね。
その保育園には0歳から2歳の子どもが通っていたとお伺いしました。保護者からすると、不適切な保育がなされていることも、外出できないくらい少なすぎる職員数で保育していることも、本当はお散歩にも公園にも行っていないことも、気づきにくい環境だったのかもしれませんよね。いまのお話を聴いていると、園長の言動にかなり問題があるように感じます。


ゆかさん

保護者とのやり取りは基本的に園長が行っていたので、ご家庭や外部の方から中のことはほとんど見えなかったと思います。
子どもへの接し方もひどかったですが、職員への態度もなかなかでした。ある職員にターゲットを決めたら聴こえるように悪口を言う、それを別の職員に話して賛同させる、「公開いじめ」のようなことも横行していたのです。職員はみな「園長がおかしい」と思っているものの、ターゲットになりたくない、仕事を失うと困る、園児たちをなんとか守りたいなど、さまざまな気持ちがあって言い出せなかったようです。近隣の保育園に比べて時給もよかったですし。


このゆび保育/おかか

保育中は私語禁止!

多くの職員が「園長がおかしい」と感じていたら、ある種それを共通認識というか、団結する要素にもなりそうですが。職員間の人間関係はよかったのでしょうか?


ゆかさん

それがですね…「保育中は私語禁止」だったのです!それでお散歩にも公園にも行けない、保育園の外から出られないわけです。職員数がギリギリなので、園長も保育に入っている(見張っている)。だからなかなか、職員同士が親しくなることも、相談や悩みを打ち明けることもできなかった。

「保育に集中してほしいから私語は慎むように」と園長は言っていましたが、いま考えてもおかしいですよね〜。職員同士で仲良くなってほしくなかったとしか考えられないです。団結されて一斉に退職されたり、本部に乗り込まれたりしたら、都合が悪かったんだろうな、と。


このゆび保育/おかか

都合が悪いなら、まず保育の内容や園長の態度を改めたらいいのに…。
保育はチームワーク、コミュニケーションが大事と言われるなかで、それは信じられないですね。そんな中、ゆかさんは本部に現場の惨状を伝えたり、それでもだめならと行政に内部告発されたりも(!)したのですよね。現場職員からの訴えというのは本部に響きそうですが、そういったアクションも改善には繋がらなかったのでしょうか?


ゆかさん

本部の責任者に何度も伝えました!
不適切な保育について、保護者への虚偽報告について、園長の暴走について。どれも大問題なので、現場になかなか足を運ばない責任者にも分かるように伝えていたつもりです。
それでも何も改善されなかったのですよ。聞いてはくれるけど、一向に何も変わらない、改善する気がなかったのだと思います。訴える側も勇気を振り絞って伝えているのに…。
当時は保育園が圧倒的に足りなかったので、問題を放置していても園児確保には困らなかった、責任者が保育園運営にあまり手をさけなかった、責任者と園長が友人関係だったなど、放置されていた理由はそういったところだったのでしょうかね。
園長の言動がおかしいことは、責任者は絶対にわかっていたと思います。


このゆび保育/おかか

現場の問題を訴えても改善なく…

明らかな問題が長い間放置されている、それは紛れもなくブラック保育園ですね(2回目)。
園長と本部がズブズブ、これまたしんどいですね〜。こういった「本部に現場の問題を訴えたのに対応してもらえなかった」という保育者の声は、実は結構よく聞く話だったりします。ゆかさんの主張は主観的なものではなく、誰が見ても明らかな問題、事実ですよね。


ゆかさん

悲しいですが本部に言ってもだめだ、ということはよく分かりました。行政にも内部告発しました。実態を把握するための書類や現地調査が入ったのですが、本部や園長はまた虚偽の報告をして、立ち入り検査もいい顔をしてクリアして、結局もみ消されてしまいました。それどころか職場内での犯人探しが始まり、保育や職場を改善しようという気持ちは全く見られず、職場内の雰囲気は悪くなるばかりでした。
最終的にはあるご家庭が「あれ?」と不適切な保育に気付いて、職員に相談してくれたのです。保育園では本部に訴えてもだめ、行政に告発してもだめだったので、今度はご家庭を巻き込んで、行政も巻き込んで、結局この保育園は閉園に至りました。ご家庭から行政への訴えというのは効果絶大で、内部告発とは全然違うな〜ということも実感しましたね。


このゆび保育/おかか

いまは存在しないブラック保育園ということで、とりあえずは安心しました。
そしてそんなブラック保育園を経て、現在は職場を変え生き生きと保育士を続けられていて、何よりです。いわばブラック保育園サバイバーですね!そんなゆかさんが思う、ブラック保育園を脱出するポイントはあるのでしょうか?


ゆかさん

当時のことを思い出すと、同僚はみなおかしさに気付いていたはずです。それでも違和感や相談、悩みを誰にも打ち明けることができず、ただただ園長の言うとおりに保育をするといった感じでした。「洗脳されている」といっても過言ではなかったと思います。
あれ?と思うことや辛いこと、わからないこと、理解が難しいことを職場の誰かに話せるだけでも、違ったのかなと思います。「この職場、ブラック保育園なのかもしれない…」と思ったら、まずは職場内の身近な誰かに話してみるといいと思います。

最後に、少しだけ宣伝をお読み下さい

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

このゆび保育では、保育士に特化した転職サポートを行っています。
転職が多い保育業界では、きっと多くの保育士の方が「今度の保育園こそは、落ち着いて保育できますように・・・」と願っていると思います。

しかし、保育士の転職は、独特の事情(スピード勝負・タイミング命・最後は賭け!)であるため、実は転職の難易度が極めて髙い職業でもあります。

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