保育園における指導案のスムーズ書き方&保育に活かすためのポイント

2020年6月20日

今回は、保育園における各種指導案の書き方です。

指導案について結論から言うと「正答」はありませんので、一般的な見解として解説していきます。

保育指導案の基本 

その保育園の指導案を真似ること


指導案については全国の保育園で一律した書式や書き方というものはありません。その為、基準となっているのがその保育園で採用している様式と書き方になります。

また指導案をチェックするのは一般的に主任と園長です。その為、書き方が人ぞれぞれだとチェックする方も手間が増えてしまいます。

なので、まずは保育園の前月や前年度の指導案をコピーしてその書き方や内容をしっかり把握しましょう。

※指導案は日々の保育だけでなく「監査」や「第三者評価」でも必要とされる重要資料です。その為にも保育園側は統一した様式、書き方が必要になってきます。

指導案作成のために

スムーズな指導案の作成のためには「ねらい→日々の保育」と考える

まず、ねらいと内容は、それぞれ下記を示します。

  • ねらい = 全体の目標
  • 内容  = その目標を達成するためにする手段や方法(日々の保育)

整理すると、このようになります。

指導案の作成後は、日々の保育を通じて、ねらいを達成していきます。

ポイントは、実際にこの指導案を立てる時には、「1.着地点」→「2.過程」→「3.子どもの現状」という流れで、着地点(ねらい)から考えることです。最初に、着地点を書いておくことで、スムーズに計画を立てられるなった保育士が多いようです。

ではこの着地点は何をベースに考えるのか。それが「子どもの月齢による成長発達の目安」、つまり「保育指針に書かれている内容を月齢に当てはめればよい」のです。

保育指導案の土台になるもの

指導案のベースは「保育指針と昨年の計画」

上述の通り、保育の共通指針が「保育指針」であることから、各指導案は保育指針から外れていなければ基本は問題ありません。また保育環境についても1年で大きくかわることがなければ昨年度のクラスにおいて立てられたものが一番参考になると思います。

全てが丸写しではなく「基本的な枠組み」に「肉付けをしていく」イメージが大切です。この肉付けに独自性を加えていくことで指導案をつくりあげていきます。

指導案にオリジナリティは必要?

指導案は基本に忠実。保育内容は臨機応変に柔軟に。

指導案づくりを始めた保育士から多い質問としては「指導案に独自性を出す必要があるか?」です。その疑問をクリアにするために、下記に要点をまとめてみました。

指導案の作成が思うように進まない保育士さんは考えすぎてしまう傾向があるようです。その中には、上述のように“独自性”を出そうとしたり、“子どもたちに、より多くを提供してあげたい”という想いが裏側にあるように思います。

保育の基本は「保育指針」であり、計画である指導案では独自性は必要ではありません。独自性を出すのは過程(日々の保育)であり、現時点の子どもたちの状況と保育園の環境にあわせてより具体的な内容を落とし込んでいけばよいのです。

ポイントは、指導案の判断基準は「第三者が見た時に保育指針に準じて計画立てられているか」です。なので、そこまで独自性を重視しなくても大丈夫なのです。

一方で、対称的なのが日々の保育内容です。日々の保育は計画通りにいくことは多くありません。またその日によって保育の環境や子どもたちの様子も大きくかわってきます。なので、保育士は臨機応変に動くことが大切であり、日々の保育であなたなりの保育色を出してみてください。

その保育色を出す一つの線引きになるのが指導案と考えてみるとその役割もよくわかるのではないでしょうか。 

わかりやすい指導案とは?

指導案は代わりの先生が入っても理解できるように

各種指導案は、日々の保育の計画の意味だけでなく、監査や第三者評価などでも必ずチェックをされる最重要書類です。その為、誰がその様式を見ても保育の展開がイメージできるものでなければいけません。

わかりやすさの基準になるのは「もしもあなたがそのクラスの担任でなくても、その指導案を見れば代わりにそのクラスの保育ができるか」と考えてみるとわかりやすいと思います。

まとめ

指導案は、あなた自身の成長のためにも大切

新人保育士や若手保育士の中には「書類も大切だけれど一番大切なのは保育内容」という想いをもっている方も少なくありません。これはおそらく経験豊富な園長先生や主任保育士も同じだと思います。だからこそ、その保育内容を活かすために「指導案がある」と考えてください。

保育現場における重要なことに中に「危機管理」と「臨機応変」の2点があります。この2点において保育士として最も大切な要素が「予測」と「経験」です。この予測は経験から学べる要素が強く、予測立てられないと子どもたちの事故やケガにも繋がります。どうしても経験豊富な保育士と比べるとこの経験の部分で若手保育士は劣ってしまいます。しかし保育士自身が計画をしっかり立てる事で、予測を立てることが出来るのです。

また保育中にケガや不手際があったとしても、指導案(計画)がしっかり立てられていれば、あなたの上司である保育士は、あなたの成長のために的確なアドバイスができるでしょう。しかし指導案(計画)を立てられていなければ「どう考えていたのか」「何を改善すればよいのか」等を見極めることが難しくなり、あなたの成長を十分に支援しにくくなってしまいます。

つまり保育において指導案(保育計画)というのは、あなたの成長ためにも、安定した園運営のためにも、最も重要なことの一つだと考えてみてください。


保育記事作成:このゆび保育 編集委員

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